ゆうきまさみクロニクル@CONTINUE Vol.43でいろいろやってみます。



某所で「おお買おう、かってレビューしよう。」とありましたが、待てど暮らせどやりませんでしたので(笑)。
「」が本文からの抜粋。・からが自分のあれこれ。年末休暇感バリバリとか思わないように。
以下は読まないでいいですので、是非とも書店に行って購入して下さーい。



●クールな愛が可能とする本物のパロディ@氷川竜介より(その1)
「まず郡を抜いた絵のうまさが衝撃的だった。リアルな骨格とアニメキャラ譲りの華を両立した画風は、非常に先駆的といえる。加えてストーリテリングを支えるコマ割りのうまさも圧倒的で、少ないページ数で切れ味鋭く濃いネタをまとめる構成力は、実に見事であった。要するに「最初から完成された状態で登場した作家」という印象なのだ。」
・最初はロトさんの文章から。重鎮に書かせると説得力が増というか。
・このページに表紙の別案があります。こっちの後藤さんと内海さんがいるverでもいいかとも。あ、こっちのverにはサンデー連載のみですね。ヤマトとかインサートがいる表紙の方で正解です。
・で、下書きのママです。「絵のうまさ」とありますが、このラフな線から確実な太い実線を選択するセンスが天才であるなあ。
・「構成力」。週刊誌単位で読んでいると、超ゆっくりしたペースで進行するんで、逆に心配になるんだよね。あとどれくらいで終わるの?って感じだ。



●クールな愛が可能とする本物のパロディ@氷川竜介より(その2)
「日記・エッセイ風の語り口の中でフィクションと現実が混淆しつつ「お祭り騒ぎに」発展してくその様相は、メタフィクションでもあると同時に、妙にカジュアルな親近感にも溢れて、絶妙なバランス感覚が底支えしている。」
「メイキング情報の乏しい時代、「アニメ制作現場」とその周辺の空気と惨状を従軍記者よろしく面白おかしく伝えてくれるゆうきまさみの作品群は、中でも独特の高い価値観を持っていた。」
・混淆(こんこう)。勉強になるなあ(笑)
・あ〜るはリアルタイムで読んでいた方がより楽しめたと思うんだよね。昔のアニメファン周辺の楽しさ感は異常ではある。
・アニメ制作現場を担当したことがある人間が、それを題材にマンガを描く。うーん、これってけっこうな鉱脈なんじゃないのかな?過去そんなにないんじゃないのかな。
・今現在でぱっと思い付くのは、もちる氏とか江川氏とか貞本氏あたりですか。サムシング吉松氏の日記でも可。



●クールな愛が可能とする本物のパロディ@氷川竜介より(その3)
「同時に「正しくパロディしている」ことが重要だ。「パロディ」とは引用や本家の模倣、あるいは再構築の行為を通じ、「批評」することが本来の意味である。」
・これ以降の文は購入して読んで下さい。目鱗です。肝に銘じよー。
・でも、批評性がないとパロディじゃないのか。ハードルたか。
・愛の共有と読者との距離感の近さってことですか。さらに、ゆうき御大は愛が損なわれないと。基本的に毒舌はしない人であるし、大人濃度がとてもある作家さんだもんなあ。



●クールな愛が可能とする本物のパロディ@氷川竜介より(その4)
ゆうきまさみの「クールな愛」に充ちたアニパロは、論理も感情も決して対立するものではなく「対象への等距離化」により両立し、そこにリスペクトと批判の毒を同時に込めることも可能だと実作品で証明している。」
「いま一度、ゆうきまさみの原点たるアニパロに注目したい。」
・これ以降で、ゆうき御大に「今」の時代で描いたアニパロを読みたいとか。「その発想はなかったわ
・っつーか誰だって読みたいわ(笑)。島本和彦氏が同人誌でこっそりやっているレベルで描いてくれないかな。
・なんでこっそりやっているのかは、実作品を見ると分かる。そんだけ有名な作家があのレベルを描くのは問題あるもんな(笑)
・というか、過去のアニパロをそんなに読んでいないし、ほとんど忘れているんだよね。復刻はどこまで可能なのか?というか、それを読んで理解できるのか?




ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その1)

※当時の同人誌の話から
ゆうき:パロディっぽいですけど、一応、キャラクターは自分のオリジナルで。その同人誌は、いま、もう手元にないんですけどね。
中島:どんな内容ですか?
ゆうき:主人公の夢みたいなところから、どんどんキャラクターが増えていくようなやつとか。(略)
あの、僕のマンガって知り合いがいっぱい出てくるんですけど、それは同人誌の頃か全然変わんないですね。それはつまり、確実に喜んでくれる人がいるってのが嬉しいからなんだけど。(略)
だから、そのままの描き方で『究極超人あ〜る』まで突っ走っちゃった感じですね。

・御大のロイヤルメッセージだ。拝聴拝聴。
・トップにゆうき御大が正面+カラー+笑顔+アップで登場。うわ、まったく変わっていない(笑)。
・本人の顔出しレベルってどんな基準なのかな?とりさんのインタビューとか過去雑誌レベルだとNGだったけど、じゃじゃグル巻末イギリス旅行だと普通に出てた。あ、力関係(笑)?旅費が出たから(笑)?
・あ〜るはそうだ。とさか先輩&たわば先輩の実物感が尋常じゃなかったもんな。実生活じゃ。あんな先輩はどこにも居なかったけど。ブラブラバンバンにはそんな人はいないか。
・あ〜るは、それが少年誌で可能だったのが凄いわ。今じゃできないか?あ、「げんしけん」とかあるじゃん。
・で、この後にデビューまでの軌跡があります。ふむふむ。天才って人はポンポン進む印象があるんだよね。実際はいろいろあるんでしょうが。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その2)

中島:パロディのネタを出すっていうのは、結構楽だったのですか?
ゆうき:いや、なんていうか、『ガンダム』とか『伝説巨人イデオン』とかを観ていると、ネタを出す必要がないんですよ。テレビを観ていると向こうからやってくる(笑)  (略)
作っている人たちが真面目に作っていても、「でも何かちょっと違うぞ(笑)」みたいな部分があったりして。それがテレビからシャワーのように出ているんですよ。  (略)
その後『超時空要塞マクロス』『戦闘メカザブングル』になってくると、そのパロディっぽい要素までもその作品の中に入って来るんで、それだともうパロディはできないんですよね。」

・テレビになにかあった時代のお話。そんな時代は戻ってくるのでしょうか?
・そうそう、聞き手が中島紳介氏でした。
鳥山明氏の「白い原稿をジーっと見ているうちに、ネームが浮かんでくる」レベルなんですね。そういう人が作品を作れる権利があるというか。
・作っている人達の陰謀ってのはよく想像しますが。なにか強烈な毒/もしくは怨念めいたメッセージが入っているって。
・最初のマクロスが変えたものってのが結構あると思う。デメリットも勿論。その考えだとエヴァはどうなるのかな?



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その3)

※あ〜るについて
ゆうき:あれは、作品の舞台と自分の感覚が近くないと描けないようなマンガでした。 (略)
読みとれる人がいれば喜んでくれるだろう、と。そういう描き方でした、『あ〜る』のときは。
ゆうき:担当の福田さんが、月刊でやるほうが、マンガ家にとってプラスになるからって、週刊を推してくれたんですよ。それで、『バーディー』を中断して、週刊連載を始めようとしていたら、開始の1ヶ月前に福田さんは人事異動でいなくなっちゃて(笑)。こっちとしてはそんな話はあるもんか、と。じゃあ勝手に描くもんね、といって『あ〜る』を始めたんですよ。なにやら当時の編集部のエラい人は、読んで「何が面白いんだ、このマンガは」って言ったらしいんですよ。でも結構アンケートが良かった、それで続いたんです。

・正直に書くと、自分も最初にあ〜るを読んだ際には「何が面白いんだ、このマンガは」と思いましたよ(笑)小学生じゃ仕方がないか。
・連載当初は綱渡りだったんだ。終わりだったら、その後の色々は違う形になったのかもしれないと。
小学館のシャッフル人事の影響なのかな。昔からアレな編集部だったのかもしれない。
・この後に「1ページ5コマぐらいが一番読みやすい」とも。ふむふむ。1ページ5コマ程度で4ページ毎で1エピソードでっと。
・身内ウケマンガか。でも面白ければいいんですよね。岡田さんが最近の吉本周辺を批判する意見にも分かるんですがね。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その4)

ゆうき:『パトレイバー』という企画に関われて幸運だったのは、押井(守)さんとか、伊藤和典さんとかと知り合ったことですね。作品世界のその奥行きとか味とかね、そういうものをマンガに入れることができるようになったんですよ。

・意外や意外。パト話はこんな程度で終了。もっと聞きたいと思うが、宝島とか関連書籍を見れ!ってことですね。
・パトは「奥行きとか味」の塊ですわ。直接的な表現をしないんですよね。
tvシリーズを始める前の一悶着を言えばいいのに。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その5)

ゆうき:『じゃじゃ馬』は、、、、、、、、、、なんというか、ゆうきまさみの代表作には、あれを挙げてほしいというか、もうちょっと脚光を浴びせてあげたいというか、そういう作品なんですよ。『じゃじゃ馬』じゃ、「これ、俺にはできないんじゃないか」っていうところから始まって、まがりなりにも描き切れたな、というのがあるので、そこは自分でもよくやったなあと思うところですね。 
ゆうき:連載中はなるべく現実の四季に合わせて進めていこうとは思ったんですが、それはうまくいかなかったですね。

・うん、代表作でいいと思いますよ、やっぱり。一般受けするのもこれぐらいだろうし。
・某事情により、この「じゃじゃグル」(うちらの間ではこういう略称でした)が一番好きでもあるしな。
・リアルタイムで年月が進むマンガって彼ぐらいかな。今の時代で「じゃじゃグル」を描くとしたら、やっぱり30才こえているのかしら。二人の子持ちで。
・「そしていくつ目かの春が」的表現が引証に残っているので成功していますよ。
・挨拶の重要性を。なぜか挨拶のシーンが多いことについてのお話がありましたが、就職して驚いたのが「大人でも挨拶できない人がいっぱいいる」ってことなんですよね。まあいいか。
・「じゃじゃグル」ドラマ化の話。消滅したそうだけど、やらなくてよかったよー。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その6)

※YS版バーディーの連載をいけそうだと思ったのは?
ゆうき:それは作品の根底に関わるんで、説明しづらいんですが、要は『バーディー』の世界と現実のある種の地続き感があればいいんじゃないかって思ったんです。
中島:SFでいうところの外挿法というやつですね。
ゆうき:そうです。 (略)
そして、そうやってやることを決めた分、物語は複雑になるだろうし、それを読んでもらうにはアクションを凝らなくちゃだめだ、とういのは最初に覚悟を決めました。 (略)

・そりゃ、最初の一報を見た時はやっぱりずっこけましたよ(笑)。旧版の話から決着をつけるわけでもなかったし。
・現実感はあるようで、そんなにない部分も多々ある。高校生ってあんなんじゃないよねって部分が昔からあって。
・物語は複雑って言っても、それ以上のものが五万とあるから大丈夫だ。銀河連邦とかなんだかんだバンバンやりましょう。
・アクションシーンのカメラ位置は、前のインタビュー時に聞いてから注意して見てます。また変なところに置くんだわ。
・ここら辺の話から考えるに、やっぱり廃刊はダメージデカイんだろうなあ。ハチクロでもそうだけど、ああいう戦略で売れてる作家さんがヘコむのは見ていてつらいやね。
・んで、あと10巻程度ですか。はたして風呂敷は畳めるのか?物語の風呂敷は畳むもんじゃないし、そんな義務もないような気もしますけど。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その7)

ゆうき:絶望的な話って、それほど描きたいとは思わないんですよ。もちろん現実には、いろいろ厳しいことが一杯あるわけですよ。でも、マンガでそこにフォーカスして描くと、マンガというメディアの特徴として、今度は厳しい厳しいだけになっちゃうんですね。それは避けたいなあ、と。
ゆうき:社会に出てみて、確かに社会は想像以上に厳しい。でも、思っていたよりはるかに優しい、っていうのも実感だったんですよ(笑)だから、厳しい現実っていうのはあまり描かないっていうか、描いてもしょうがないんじゃないか、っていうふうに考えているんです。

・ここら辺のお話が今回のハイライトかと。打っていて泣きそうになるとかなんとか。
・「この作品のテーマは希望」(ザ・ワールド・イズ・マイン)ってことです。
・厳しい厳しい話は年をとると大好物になるって話もありますが、前向きに行かないとね。
・マンガ界でもなんでも、「役割分担」ってのがあって、ゆうき御大の担っている部分ってのは、とっても重要だし。



ゆうきまさみ1万字ロングインタビューから(その8)

ゆうき:ああ、それは意図的ですね。僕のマンガは基本的に終わんなくてもいいように作っちゃっていますから。

・「とりあえず」ってことですな。「ああ、まだどこかで続いているのかもしれない」って思えるラストは幸せであるとか。
・冷静に考えると、全作品で後日談が見たい(笑)そこは実際に描いてもらうんでなく、読者側の領域でもあるんですが。
・ってことは、バーディーのラストはウルトラマンチックにはならないのかな?別れない?うーん。



ゆうきまさみを語る3つのキーワード「パロディ」
・ここで、コンテニューお得意の各作品をいろいろなライターにレビューさせてます。
・前説/ざ・ライバル/今夜もアニメでよろしくね(カット仕事)/時をかける学園/幻のヤマト同人誌のレビュー。
・「今夜もアニメでよろしくね」で”単行本未収録”ってありましたけど、収録されてますよ。
・原田版「時をかける少女」の衝撃は凄かったんだろうなあ。DVDで見るととんでもない美少女ってことは分かるんだけど。
タコシェのレジで独特のイントネーションと大きい声で話すことで有名な(笑)、内田名人が同人誌を入手するために奔走したそう。結果は失敗で。
・その同人誌5000円程度かあ。よくディスプレイされているプレミアついているものには全然興味がなかったけど(理解できないとも言える)、これは欲しいかもしれない。
・隣ページが田丸先生のマンガ。というか38才なんですか。あんなマンガ(ラブやん)描いていて大丈夫なんですか(笑)



ゆうきまさみを語る3つのキーワード「王道+マニアック」
・前説/究極超人あ〜るヤマトタケルの冒険/土曜ワイド殺人事件/じゃじゃ馬グルーミン★UP!でした。
・前説でゆうき御大に幕末時代劇を進めているわ。なんでも出来るんだろうなあ。
・それでもやっぱり、「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」というタイトルだけはダメですわ(笑)なんだそりゃ。
藤津亮太氏が「じゃじゃグル」を担当。本当にいい文章ですんで、是非。
ヤマトタケルの冒険の紹介のコマ選びが秀逸。そうだ、そこのシーンが一番覚えているんだわ。



とり・みき インタビューより

とり:「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」が一番好きですね。ドラマを逃げずにじっくりと描いた。終わらないモラトリアムを描くのが好きだったゆうきさんが主人公が大人になる話を描いた。彼の中でもエポックな作品でしょう。すごくレベルの高いマンガだと思います。

・とりさんもカラー写真で登場。相変わらずダンディズム溢れるお方で(笑)
・え?一才年下なの?何十年単位での驚愕の事実。うわわ。
原田知世氏に対する愛情の深さの吐露。ある位置にいる方の話を聞くと、パフュームもそうなるのかしら。
・「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」が一番好きです!以上。



ゆうきまさみを語る3つのキーワード「SF」
・前説/機動警察パトレイバー/アッセンブル・インサート/マジカル ルシイ/パンゲアの娘 KUNIEゆうきまさみはてしない物語鉄腕バーディーでした。
・パトの所の(C)が「ゆうきまさみ・ヘッドギア」と。こっちが最初なんですよね(笑)
・パトのレビューで結城氏が「内海と後藤のやりとり!もっと読みたかった!」っと。いやあの程度だから印象に残るんであろうし。電話を叩き付けた部分が作品中唯一感情を出した瞬間で、そのシーンも生きるってものです。
・パトはまた、なんかの間違いでアニメとかにならないかしら(笑)。題材はなんでもいいや。第三小隊の崩壊あたりで。
・ルシイの紹介コマ選択が!そうだそのシーンだわ。
パンゲアのレビュー中に「一部の謎が未消化のまま完結」っと。まあ、そんなに気にならなかったからいいじゃん。
ニュータイプの連載も25年目に突入(笑)なんだそれー。
鉄腕バーディーのレビューでは、その苦難の歴史(笑)を紹介。大変だなあ。



●「鉄腕バーディー DECODE」と赤根監督インタビュー
・ゆうき御大が「バディーは別に裸で歩いていても別に恥ずかしいと思わないキャラクターなので出してくれ」と言ったそう。いやコードもあるし。
・変更しようが何しようが、作画監督りょーちも氏なんで、なんでもOKだ!いい人選。
・来年一月からは第二期スタート。死なない程度に頑張って下さい。
・マニアが声優人選に文句を言うのは、みっともないんで辞めた方が賢くみられるよ。以上。



角川書店代表取締役社長井上伸一郎氏による〆のコラム「学生街の片隅で、夢は育つ」
・「角川書店代表取締役社長」に驚く。あれ?歴彦は?っと思ったらもっと上だよ「角川グループホールディングス代表取締役会長兼CEO」!!総本山の総帥!!
・あの時代の思い出語りを。そうかゆうき御大の同期レベルの人はそんなクラスになるんだ。まあ、50才だもんな。
角川書店のコミックスの売上げは文庫と同じだそう。すげえぜ!コミックビーム(多分違う)。
・ゆうき先生いい人伝説。悪く言う人が本当にいないもんな。藤本弘先生の後継者になれるわ。



余談:
・今回のコンテニューに「劇場映画 交響詩篇エウレカセブン」の情報アリ。やっぱりやるんだ。
http://www.eureka-prj.net/
破より早いよ(笑)
吉田豪氏の連載がシリーズ中頂点を迎えたとかなんとか。ロフトプラスワンの男の墓場イベントに加護氏が来場したら、超カオスになるなあ。要チェックですね。



終了。疲れた。もうやらない(笑)。



飯田線のバラード