「JOY DIVISION」@渋谷シネ・アミューズを観てきましたよ。

●参考に。
http://d.hatena.ne.jp/eg_2/20080402


1.人生最大のバンドであるJOY DIVISIONプロジェクトXな映画です。
2.ファンの方でdvdでいいや、って思っている人がいると思いますが、映画館に行ってちゃんと観賞しましょう。
3.なぜならば!、会場で購入できるパンフの最後にある「31G ate of Joy Division text by Norikazu Yamaguchi」(用語集的なもの)が超絶的内容だからです。
資料的にもいいですし、オモロな表現が満載です。マニア必見。



で、いくつか抜粋。各項目が長文で本当に一部抜粋です。イアンのみ全文。



●バーナード・サムナー/Bernard Sumner
「ジョイ・デヴィジョンのギタリスト。(略)ベルナルド・アルブレヒト、バーナード・ディッケンと、ニューオーダー初期まで変名を繰り返した理由、戦争の記憶が残る家で祖父母に育てられた経緯。貧困層が多く、多数のミュージシャンを輩出する運河地区ソルフォードの出であることを人一倍強調することの真意。そこには単なる露悪や思いつきでおさまらない幾重にも織り重ねられた心理があり、(略)」



●スティーヴン・モリス/Stephen Morris
「ジョイ・デヴィジョンのドラマー。(略)バーナードとビーターの犬猿の二人が心置きなく衝突を繰り返せたのは、スティーヴンのようなバランサーがいたからで、グループの存続という観点からもバンドの30年の歴史への貢献は大きい。」



●ピーター・フック/Peter Hook
「ジョイ・デヴィジョンのベーシスト(略)キャラクターはルックス通り。暴れ者で親分肌、強がりでその実、気は優しい。頼られれば嫌と言えず、反面、考えなしで発言したり動いたり、ひくにひけなくなることもしばしば。メディア周りの情報でそう確信できるアーティストはかなり珍しく、多くの”いい感じ”のエピソードが残る。(略)」



セックス・ピストルズ/SEX PISTOLS
アメリカからやってきたラモーンズが火をつけた、1960年代のシチュアシオニストの残党か仕掛けた ETC,,,,無数のどうでもいいことは抜きにして、ロック史上でトップの破壊力と煽動力で出現したパンクバンドのオリジネイター。(略)2008年には金払いの良い日本公演のためにピストルズは再々結成。」



イアン・カーティス/Ian Curtis
「ジョイ・デヴィジョンのヴォーカリスト。1956年7月15日生まれ、マンチェスター郊外のマックルズフィールド育ち。障害者のリハビリテーション・センターに勤務し、若くして結婚する手堅い青年という一面と、前衛的なロックを好み、芸術や文学、哲学、詩作を好む一面を持ち合わせていた。」
イギー・ポップ、バズコックス、セックス・ピストルズ、クラッシュなどのギグに通い、パンクバンド結成を決意。2イアンズを経て、バーナードとピーターの募集告知でWarsawに加入、ジョイ・ディヴジョンとなった。」
「激情と静寂、狂気と陰鬱、二面性をもって表現される世界観は類い稀なもので、虚空を飛翔する神秘の目と、ときに痙攣するようなヴォーカル・スタイルで観客を虜にした。詩作の才能に加え、音楽的なイニチアシブでも重要な位置を占める、バンドのアイデンティティだった。」
「一方で、本来から持ち合わせていた生真面目さと激しさの表裏は、てんかんの発症と薬物治療をともない躁鬱の状態を激しくさせていった。」
「ステージ上でのトラブルも相次ぎ、表現への渇望と現実との葛藤、私生活の混乱、周囲や仲間への思い、さまざまな、そして彼本人にしかわからない理由から、アメリカ・ツアーの前日、2ndアルバムのリリース日を待たず、1980年5月18日、首吊り自殺。」
「その日、イアンはニュー・ジャーマン・シネマのヴェルナー・ヘルツォークの『シュトロツエクの不思議な旅』(1977)を観ていたともいわれている。それは怪優ブルーノ・Sが演じるドイツ人の男が売春宿の女と老人と夢の国であるアメリカに渡り破滅を迎える、あまりに重く暗い絶望の余韻を残す映画である。」



●デボラ・カーティス/Deborah Curtis
イアン・カーティスの妻。(略)プロデューサーの一人ジャッキー・イーデンブローは、彼女から最大級の賛辞のEメールを受け取り、ピーター・フックは彼女が『CONTROL』をいかに受け止めているか聞いたと発言している。(she fucking hated"Control" )。」



New Order
「(略)サウンドは美しいシンセと単調なリズムに変容し、何よりにもお世辞にも上手とはいえないバーナードの不安定なヴォーカリストがあった。パーマネントな活動なのか否か、聞き手もステージも手探りの不可思議な共同体。(略)」
「(略)その後、バンドはマンチェスターから拠点を移すことなく、崩壊の危機を重ねながら、1998年にはジョイ・デヴィジョンのナンバーを解禁。2007年からはピーターは解散、バーナードとスティーヴンは解散しないと主張。不確定な未来に向かっている。」


※山口さん、GJですよ!



4.やっぱり、この映画の売りは「イアンの浮気相手のインタビュー」「バーニーがイアンにやった催眠治療のテープを公開」ってところか。
5.イアンの浮気相手のアニークは本当に美人でしたよ。当時も今も。コントロールで超奇麗だったアレクサンドラ・マリア・ララは着色なしってことなのか!
6.催眠治療のテープはキツ過ぎて聞けなかったな。引くとかそんなレベルでなくて。
7.ピーターサヴィル(joy division/NEW orderのジャケデザイン担当)は何時見てもゲイっぽいな(笑)。
8.スティーヴン・モリス(ドラム)は単独インタビューになると妙なテンションになってオモロいぞ。表現するならば「あわあわあわ〜」って感じだ。
9.で、映画で面白かったのはnew orderのバカ話。バーニー&フッキーはやっぱり下町のあんちゃんだわ。
10.マーティンハネット(プロデューサー)がぶっちゃけすぎ。「なにも知らない新人バンドを利用して好き勝手したんだ。」
11.各ライブ映像がクリアに見れてよかったよかった。さすがマスタ。
12.セックスピストルズマンチェスター公演のブート映像があって、こーれは腰抜かした。joy divisionとかモリッシーとかファクトリー社長とかハネットが見たのはこれか!
13.ポールモーリー@ライターがウザイ。NME大嫌い(笑)。
14.ロブグレットン(マネージャー)の各時点での戦略メモを公開してくれるのはいいけど、手書きで判別&時間が短いから判別できないや。
15.単純に白いシーンが多いので、全体の3割ぐらい字幕は見えません。諦めて映像を見ましょう。
16.イアンの踊るシーンはやっぱり笑うな。これは彼氏も失礼とは思わないだろうし。
17.イアンの奥さんは一切出演してません。例の書籍の文章が各パートで写るのみ。そりゃ浮気相手出ているのに出演しないわな。
18.ジョンピール(伝説のラジオDJ)のパートに大爆笑。アトモスフィアのレコード回転数を間違えるって。
19.予告編なし、ってのにコントロールの予告編はありました。この映画と二本で対になっているんですね。
20.コントロールでもこの映画でも最後はみんなが知っている結末になります。new orderの皆さんも30年間質問され続けたことを今回も答えてくれています。だから、この映画はやっぱ見るのに勇気がいるんですわ。DVD買っても最後は見ないかな。



Joy Division - Love will tear us apart

このPVをすぐに見られるってことはいい時代なんだろうな。



Joy Division - Disorder

いろんなMADがあるけど、これが一番いいです。



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